ささえるハッピーホルモン日記4 赤ちゃんと母親の “刺激合い(愛)”

  • 2015.03.31 Tuesday
  • 22:20
1年ぶり! とならない様に、書けました!
予告通り、今回は赤ちゃんと母親の “刺激し合い” について。

赤ちゃんと母親は、常に互いを刺激しあっています。

赤ちゃんから母親への刺激を見てみると、
赤ちゃんは、​母親の嗅覚や聴覚などの感覚器官へ様々な合図を送っています。
この合図は、母親の育児行動を活発になるだけでなく、それと同時に「母子の絆の形成」に役立っています。

ネズミねずみを使ったこんな実験があります。

ネズミの仲間では、赤ちゃんは問題に直面した時、超音波を用いて、母親の聴覚に訴えます。
例えば、ネズミの赤ちゃんを、母親や一緒に生まれた兄弟姉妹と切り離すと、赤ちゃんネズミは直ぐに超音波を出します。
すると、母親は赤ちゃんの発した超音波に反応して、赤ちゃんを捜し出し、兄弟姉妹の所に連れ戻します。
録音した赤ちゃんの超音波を母親に聞かせると、同様な反応を示しますが、「人工的に合成した超音波」には反応しません。

他にも、ラットでは、母親は汚れのない巣よりも子供の糞尿で汚れた巣の方に入ろうとするようになります。
子供から放たれる臭気に刺激されて、母親は赤ちゃんラットを舐め、毛繕いし始めるのです。

逆に、母親から赤ちゃんへの刺激を見てみると・・・

赤ちゃんは自然に母親に引き寄せられます。
赤ちゃんを母親のお腹の上に乗せると、乳首に向かって頑張って移動しようとしますが、
母親以外のお腹の上に乗せても、乳首に向かって移動しようとしません。
母親の乳首から放たれる匂いは赤ちゃんを引き寄せるのに特別であるということです。
だから、赤ちゃんは、生後直後から母親の乳首を吸うことができます。
最初の吸乳後、赤ちゃんは匂いを手がかりに自分の母親を認識することが出来る様になります。
この赤ちゃんの「匂いの記憶」にオキシトシンが関わっています。
吸乳中、赤ちゃんの脳内ではオキシトシンが分泌されて、嗅覚の感覚器官(嗅球)が反応しています。
また、オキシトシンは、記憶に関わる神経細胞も刺激しています。
母親の匂いが、赤ちゃんを引き寄せますが、その他に、母親が赤ちゃんと身体を触れ合うことも刺激になっており、
赤ちゃんの脳の発育・発達に非常に大きな影響を与え、ここでもオキシトシンが重要な役割を担っています。

これもネズミねずみの実験ですが、
母親から「舐めてもらう」「毛繕いをしてもらう」という刺激を十分に受けたラットの赤ちゃんは、
成長後にストレスを与えられても強いストレス耐性を示すことが分かっています。
これは、育児過程での母親から子供への様々な触合いが、
子供の脳の発達に極めて重要な役割を担っている可能性があることを示しています。

そして、ここにもオキシトシンが関わっているのですが・・・
そのことについては、次回のお楽しみということで(^^)

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