【総合診療医ってどうなんですか】

  • 2016.11.27 Sunday
  • 21:54

【総合診療医ってどうなんですか】永森の師匠、古谷先生から


総合診療医は、一言で言えば「患者から逃げ出さない医師」です。しかし、循環器は循環器内科や心臓外科のほうがちゃんと診れるし、腎臓病は腎臓内科や泌尿器科が診る。鬱だって精神神経科が診るのに、総合診療って何をやるんでしょうか。
医学の分野は、それぞれの科で隙間なく分担されているの思うのは実は錯覚なのです。森を見ると木がびっしり生えていて隙間が無いように思いますが、実は木の生えてない地面の方が多いのと同じように、今の医療で解決できない体の問題の方がまだまだ多いのです。よくある例では、整形外科はあっても整形内科の分野は医学大系からごっそり抜けています。そのような患者を診るのが私の総合診療です。
病名や病態がわかってすぐ対処できたり、専門的治療が必要で専門科にお願いしたりもしますが、それ以外にも、どこの科でも観てもらえない、相手にさえしてもらえない苦しみを持った方を診るのが最大の役割だと感じています。患者をひとりぼっちにしないことです。
勿論、一般に知られている医学知識では診断さえつかないものもありますが、患者とともに苦しみを分け合い、患者を支えていくことができれば、10の苦しみが8になるかもしれません。ときには0にする事もできます。まだ医学書にのっていない患者の苦しみを、医学書に載っていないという理由で「ない」ことにしてはいけません。苦しみはそこにあります。
総合診療を目指す医師から「どうすれば総合診療医になれますか」と聴かれる事が良くありますが、その最短の道は患者の話を聴き、患者を良く診て考え、患者と共に歩むことにです。答えは、検査ではなく常に患者の中にあることを理解し、患者から目を離さないことです。総合診療の道は、既存の診療科のように系統づけられていません。だからこそ、総合診療医がその新たな道を開いて行かなければならないのです。未知な木道を切り開くのは時に辛いかもしれません。でも、患者の安心の明日への希望を目標に歩んでいきたいものです。

コメント
自分は色んな学会に出ながら健診をやっていますが、内科や外科疾患の前兆だけではなく、形成や整形の知識も含めてお話しします。

多分、「総合診療医ってこれです」っていうロールモデルは「一つではない」のではないかと思います。

サッカーで言えば、「FWと言えば前にいて点を取る人」ってイメージが初心者には強いですが、高度なサッカーになればなるほど、そうではありません。

勿論、今現在は総合診療医自体が立ち上げの時期なので、そんなに多様性を与えてしまうとかえって混乱しますが、おそらく未来の全体像をイメージしておいた方が良いとは思います。
  • 寺田次郎 放射線科不名誉享受
  • 2016/11/28 5:14 PM
寺田さん、コメントありがとうございます。
おっしゃる通りだと思います。


  • ささえる
  • 2016/11/29 4:22 PM
  • 寺田次郎 放射線科不名誉享受
  • 2016/11/29 11:04 PM
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